漂流ポストなるものがあると聞き、広田半島へ。途中から道を外れ砂利の敷いてある森の小径を進むがカーブが多く先が見えない。「果たしてここでいいのか?」と少々不安になりつつ進むと急に森が開け、木の妖精が遊ぶ素敵なカフェが現れた。

オーナーの赤川さんは横浜市出身。田舎暮らしをしたいとセカウンドハウスとしてここに家を建てたが、訪れる友人たちに「こんなにいい場所なのだからみんなに開放したら?」と提案され、2010年に「ガーデンカフェ 森の小舎」をオープン。頻繁に来るお客さんはいないからと珍しいスイーツを取り寄せて提供しているそうだ。今回訪れた時には北海道の十和田湖近くの農場で作られているゴム風船に入ったプリンを出してくれた。プリンというよりも濃厚ミルク味のレアチーズケーキ、そのまま食べても充分に楽しめるプリンだった。

ところで漂流ポストだが、震災で家族を失った友人が少しでも心の整理ができるようにと天国にいる家族に手紙を書いてもらったことがきっかけだったそう。当初は被災された方たちが書いた手紙が多かったが、最近は全国各地から手紙が届くそうだ。それらの手紙は近くのお寺で供養され、きちんとファイルされて漂流ポスト専用の小屋で読むことができる。その数もすでに数百となりファイル5冊分になっていた。ファイルを開くと伝えられなかった思いや「会いたい」「声が聞きたい」などたくさんの思いが綴られていた。胸に響くものがあり、視界が曇って途中から読めなくなってしまった。テーブルには手作りの押し花ハガキと切手のセットがあり、「親しい方へのお便りにお使いください」とあった。伝えたい思いを伝えられるようにとの気遣いだろう。

赤川さんは自分から漂流ポストの話をしない。「自分からやっていますよ、と話すものでもないしね」と微笑む。

敷地内は車の音も聞こえず、ただただ鳥のさえずりが響き風に揺れる葉ずれの音が聞こえるだけの完全に外と切り離されている空間だ。敷地内には赤川さん手作りの木の妖精があちこちにあり、岬で拾ったという丸い石に顔が描いてあり、長靴や南部鉄器に花がこぼれる。実はこれらに花を植えたのではなく、自然と植物がついたそうで「あるがまま」を楽しんでいるとのこと。ここを訪れる人も手紙を書いた人も空の向こうで受け取る人にも、心に優しい風が吹く。そんな温もりに溢れる癒しの場所。地元の人よりも都会に住んでいる人の来訪が多いというのもうなずける。


[手紙の宛先]
〒029-2208 岩手県陸前高田市広田町赤坂角地159-2

[カフェ]
・予約するのがベター(電話:0192-56-3054)
・入館料800円(お茶、スイーツ付き)
・ブログ:http://ameblo.jp/hirota-morinokoya/

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